ムスカの日記

20代、無職の暇つぶし

就活〜集団討論の巻①

集団討論

 

就活を経験をしている人達なら、誰もが一度は経験をした事があるのではないだろうか。

 

テーマに沿って、複数人の受験者が話し合 い、その中で協調性だったり、リーダーシップをアピールする試験である。

 

意見を沢山言えば、その分評価されるし、

 

かと言って張り切りすぎて、みんなの邪魔になると協調性を問われて減点される

 

まっ、よーするに仲良くお喋りして、輪を乱さずに終われば、この手の試験は問題無いはずなんだけど、

 

これが上手く行く試しがない。

 

いや、まじで。

 

これから話すのは僕が経験した、就活のあれこれである。

 

少しだけ先に話すと、僕は大学卒業した後に

 

一度会社を辞めて、就活をやり直してる。

 

そんで、この話は今年の就活やり直しの体験談である。

 

第1章

〜既に戦いは始まっている〜

 

集合時間より少し早めに着くと、待合室には既にほとんどの受験者が集まっていた。

 

僕の前には二人の男女が座っており、ヒソヒソと話していた。どーやら、二人は元々知り合いらしく、お互いの今の心境を話し合ってるようだった。

 

別に盗み聞きする気は無かったけど、席が真ん前だし、そもそも他の周りの人たちは知り合いが居ないのか、みんな黙っていたので、二人の会話が自然と聞こえてきた。

 

女「私、緊張して話せないですよ//」

男「僕も、、うまくやれるかなぁ//」

女「大丈夫ですよ。ただ、変な人と当たりたくないですね」

男「たしかにwww」

 

なんて、余裕で楽しそうに話している。

知り合いがいるというのは、こういう場では

とても心強い。

 

羨ましい気持ちもありつつ心の中で

 

「え、なに?付き合う前のカップル?」

て思って少しイラッとしたし、

 

「二人とも合格したら、勢いで一度付き合って、二ヶ月くらいで別れて職場の空気を先陣切って悪くするタイプやなぁ」

て、頼まれてもないのに二人の未来予想図を立てていた。

 

そんな事を考えていたら、急に前の女の子がくるっと振り返って、こっちを見てきた。

 

急だったので驚いたけど、次に思ったのが

 

かわいいっっっ!!

 

いや、もうふつーに可愛い。

 

清楚でちょっと童顔な感じ

 

芸能人で言うところの能年玲奈

 

みんなさ、能年玲奈リクルートスーツで

話しかけられたら、どーするよ??

 

そりやぁ、もう集団討論とか言ってる場合じゃないでしょ!!

 

しかも、能年玲奈さんは少し弱々しい感じで話しかけてならもんだから、

 

大丈夫かな〜?て心配してしまう

 

もし、こんな子に言い寄られたら、「おいちゃんが守ったるぞ!!」みたいな気持ちにかられるかもしれない。

 

となりの男子は恐らく彼氏ではないのに、既に彼氏ヅラでそんな心境の顔をしていたから間違いないと思う。

 

目が合うと、少し弱々しそうに

 

能「もしかしたら、同じグループでやるかもしれませんね。よろしくお願いします//」

 

と、言ってはにかんだ笑顔を見せてきた。

 

それだけで、彼ヅラ(彼氏でない彼氏ヅラの男の子の略)は更にキュンとした顔になっていて、

たぶんだけど

 

「この子と同じ会社に入って、結婚しよう!!」

 

て、思ってたと思う。え、考えすぎ?

だって鼻息荒かったよ?

 

まあ、そんな彼をいじってはいるが、

僕だってそんな言葉を、ましてや直接聞かされたのだから、やばい。

 

普段から惚れやすい僕が、そんな事されたら「婚姻届、書き方」を真っ先にGoogleで検索しただろうし、

 

定年後はカフェを経営して、

 

朝は僕が作る自家製のパン、昼は妻が作る定食を売りにして、

 

そんな海街diaryの続編が生まれるだろうな

 

みたいな感じで

その日二回目の未来予想図を立てていたと思う。

 

ただ、その前に話していた二人の

「変な人に当たらないといいね〜w」

という会話を思い出して、考えが読めた。

 

まずは仲良くしようというアピール、そして変な奴じゃないか品定めをしていたのである。

 

なんてやばい女だ。いや、玲奈ちゃんだ。

 

試験が始まる前からこの空間を操ろうとしている。、、

 

既に隣で思い通りに操られている彼ヅラを見ながら、そんな事を考えていると、自分の中で忘れかけていた言葉がふっと出てきた。

 

"就活は戦いだ。"

 

そう、気を抜いたら負けてしまう。

僕はぜっったいに、勝ったるからな!!

と、心に決めた。

 

そんなこと思いながらも、女の子と話すのに慣れてない僕は

 

「いや、あははは〜。」

 

と、23年間のコミュ力の底辺を見せて終わった。

 

たぶん、この時の顔が一番キモかったし、見事に彼女からやばい奴認定を喰らったと思う。

 

既に僕のHPはゼロに近かった。

 

帰りたい。

 

 

つづく